白色申告・青色申告(10万円控除)の帳簿のつけ方

更新日:2026年10月24日

確定申告では、1年間の「収入」と「経費」を計算して、所得を出します。そのもとになるのが帳簿です。白色申告でも帳簿づけと保存は義務ですが、むずかしい簿記の知識がなくてもつけられます。

目次
  1. 帳簿が必要な人
  2. 帳簿に書くこと
  3. 白色・青色10万円・青色65万円のちがい
  4. 帳簿と書類の保存期間
  5. 帳簿をつけるメリット

1. 帳簿が必要な人

事業所得・不動産所得・山林所得がある人は、白色申告でも青色申告でも、記帳と帳簿・書類の保存が必要です。フリーランスや個人事業主はもちろん、副業でも事業所得として申告するなら同じです。

副業の収入を「雑所得(業務)」として申告する人も、収入と経費を計算するために記録は欠かせません。前々年の雑所得(業務)の収入が300万円を超える人は、領収書や通帳などの書類を5年間保存する義務があります(副業の確定申告)。

2. 帳簿に書くこと

取引ごとに、次の4つを書きます。

白色申告では、一つ一つの取引ごとではなく、日々の合計金額だけをまとめて書くなど、簡易な方法でもよいとされています。たとえば少額の現金売上は、1日の合計だけを書けば大丈夫です。

売上は「手数料を引く前」の金額で

BOOTH・FANBOX・ココナラなどで売れたときは、振り込まれた金額ではなく、売れた金額(手数料を引く前)を売上にし、引かれた手数料は「支払手数料」として経費にします。源泉徴収された報酬も、引かれる前の金額が売上です(引かれた税額は確定申告で精算します)。

3. 白色・青色10万円・青色65万円のちがい

白色申告青色申告(10万円控除)青色申告(65万円・55万円控除)
届け出不要青色申告承認申請書
帳簿簡易な記帳簡易な帳簿(現金出納帳・経費帳など)複式簿記(仕訳帳・総勘定元帳)
出す書類収支内訳書青色申告決算書(損益計算書)青色申告決算書(損益計算書+貸借対照表)
特別控除なし10万円65万円(e-Taxなど)/55万円

青色申告には、特別控除のほかにも、赤字を3年間くり越せる、少額減価償却資産の特例(2026年4月からは40万円未満)を使えるなどの特典があります。

2027年分から青色申告特別控除が見直される予定です

令和8年度の税制改正で、2027年(令和9年)分以後の青色申告特別控除が見直されます。複式簿記で書面(紙)で提出する場合の55万円控除が10万円になるなどの変更が予定されています。2026年分の申告(2027年2〜3月)は、これまでどおりです。詳しくは国税庁の案内を確認してください。

4. 帳簿と書類の保存期間

保存するもの白色申告青色申告
収入・経費を書いた帳簿7年7年
そのほかの帳簿(任意の帳簿)5年—
決算に関して作った棚卸表などの書類5年7年
領収書・通帳など(現金・預金の取引の書類)5年7年(前々年の所得が300万円以下なら5年)
請求書・納品書・見積書など5年5年

保存期間は、確定申告の期限の翌日から数えます。メールやWebで受け取った請求書・領収書のデータは、電子帳簿保存法により、電子データのまま保存します(請求書PDFの保存方法)。

5. 帳簿をつけるメリット

ひとり帳簿 Pro なら

取引を記帳するだけで、収支内訳書・青色申告決算書(10万円控除)・雑所得の数字が、書類と同じ並びでまとまります。カード・銀行の明細はCSVで取り込めます。買い切り・オフラインで、データは端末の中だけ。

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出典:国税庁 タックスアンサー No.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」、No.2072「青色申告特別控除」(令和8年4月1日現在法令等)、「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」、所得税基本通達35-2(令和4年10月7日改正)。2027年分からの見直しは令和8年度税制改正の内容です。

よくある質問

白色申告でも帳簿は必要ですか?

必要です。事業所得・不動産所得・山林所得がある人は、白色申告でも記帳と帳簿・書類の保存が義務です。ただし、日々の合計をまとめて書くなど、簡易な方法でよいとされています。

Excelやアプリの帳簿でもいいですか?

大丈夫です。紙のノートでも、Excelでも、アプリでも構いません。日付・取引先・内容・金額がわかり、1年分の収入と経費の合計を出せることが大切です。

レシートをなくしたら経費にできませんか?

支払った事実と内容が説明できれば、経費にできる場合があります。日付・支払先・金額・内容をメモし、カードの明細や通帳など支払いの記録と合わせて残しておきましょう。